コロナ渦をきっかけに業務環境が見直されたことを受けて、テレワークで仕事をする方が増えました。テレワークは通勤時間が減ったり、満員電車に乗ったりするストレスが軽減される一方で、音漏れや騒音などの問題に悩むケースがあります。そこで今回は、より快適にテレワークをおこなうためのおすすめの防音対策を解説します。
テレワークで悩みがちな音の問題
新型コロナウイルスをきっかけに、テレワークを導入する会社が増えたことで、自宅で仕事をすることが珍しくなくなりました。
通勤時間がかからない、公共交通機関を利用するストレスがないといったメリットが多くある一方で、自宅で仕事をするうえで騒音や音漏れに悩む方も大勢います。では、テレワークで悩みがちな音の問題を見ていきましょう。
生活環境音
まず、生活騒音の悩みが挙げられます。オフィスは仕事をする場として空間づくりがされていますが、自宅は生活する場所であるため、生活騒音に困るケースがあります。家庭内で発生する生活騒音は多岐にわたり、子どもが走り回る音、洗濯機や掃除機の稼働音、食事の準備や食器洗いの音などさまざまな騒音が発生します。
とくに、子どもがいる家庭では、家にいる親を遊び相手にしようと大声を出すといったケースも少なくありません。一人暮らしをしていたり、自分だけの仕事場が確保できたりしている場合は生活騒音に悩むことも少ないですが、家族構成や住環境によっては生活騒音が仕事の妨げになることもあるでしょう。
そのほかの外部からの騒音
さらに、自宅の立地によっては、外部からの騒音も問題となります。近隣の工事の音、交通機関の騒音、救急車のサイレン、子どもたちの遊ぶ声など、外部からの騒音もさまざまなです。このように騒音に悩むこともあれば、音漏れがネックになることもあります。
というのも、テレワーク中には、電話やZOOM会議を通じてのコミュニケーションが不可欠です。仕事上の会話では機密情報を扱うことも多いですが、声が窓から外部に漏れると、機密情報が外部に漏れるリスクが生じます。
このように、テレワークを取り巻く環境では、さまざまな音に関連する問題が仕事の質や生活の質を低下させる原因となっています。
防音対策には2通りの対策がある
テレワークが増える中で、より快適に仕事をするためには家の中の音環境を改善することが必要不可欠です。ただ、防音対策と一言で言っても、対策方法は大きく2つに分けられます。
防音アイテムを取り付ける
まず、部屋にアイテムを取り付けて対策するのが方法のひとつです。取り付けタイプの防音対策は、専門の工事を必要とせず比較的簡単に実施できます。防音対策グッズや吸音材、防音カーテンなどをデスク周りや室内の壁などに取り付けることで、音の反響を防いで対策します。
自室を防音室に改装する
防音室タイプは、市販の組み立て式防音ボックスを設置する、もしくは自室を防音室にリフォームし、部屋全体に防音対策を施すことで、外部の騒音や音漏れを防ぎます。
また、防音室にリフォームする方法は、快適な仕事環境を実現できるだけでなく、楽器演奏やカラオケ、シアタールームなど、一般的な家庭では騒音が気になってできないことも、気兼ねなく楽しめるようになることがポイントです。
防音対策の具体的な施工例
具体的な防音対策の施工例を紹介します。
取り付けるタイプ
まず、取り付けタイプの防音対策は、パソコン周りに段ボールやパーティションを取り付けたり、カーテンを閉めて、周囲をマスキングテープで固定したりする方法があります。また、床にカーペットやマットを敷くのも防音対策になります。
カーペットやマットを敷くことで、足音や落下物の音を吸収し、室内の騒音を低減させます。防音室タイプの具体的な施工例は、組み立て式の防音ボックスを設置する方法がひとつです。
組み立て式の防音室
組み立て式の防音ボックスとは、自室の一部に防音空間を作れる組み立て式のアイテムであり、大きなリフォームをおこなわなくても専用の防音空間を作り出せます。安価でDIYで組み立て可能なものがほとんどですが、大きさや形、デザインなどが決まっているため、やや自由度が低いことが注意点です。
ほかの防音対策のアイデア
そのほか、専門業者に依頼してリフォームをおこない、防音仕様の部屋にする方法もあります。最も高額な費用がかかりますが、騒音や音漏れに最も効果的な方法です。壁、床、天井に防音材を施工し、ドアや窓を防音仕様のものに交換することで、快適なテレワーク空間を作れるでしょう。
テレワークをする予定がある場合は、新築やリフォームで取り入れることも検討するのがおすすめです。
まとめ
新型コロナウイルスの流行によってテレワークが広がりましたが、自宅で仕事するうえで騒音や音漏れに悩む方も少なくありません。そのため、テレワークを快適に進めるためには、効果的な防音対策が必要です。防音対策の方法は、取り付けタイプと防音室タイプのふたつに大別できます。
とくに、組み立て式の防音ボックスを設置するか、リフォームをして部屋全体を防音室にするといった防音室タイプの対策は、騒音や音漏れに効果的です。さらに、防音室にリフォームすることは、テレワークだけでなく、シアタールームや楽器の演奏といった空間にも使えることが魅力です。
