ゲーム実況動画制作者やゲーマーにとって、騒音対策は重要な課題です。ゲームプレイにはゲーム自体の音やプレイヤーの声、コントローラ操作音などが伴い、時には騒音トラブルに発展する可能性もあるためです。今回は快適なゲームや動画制作環境を整えたい方必見の、部屋でゲームするときにおすすめの防音対策について紹介します。
騒音の基準とは
ゲームが趣味の人にとって、騒音問題は身近な存在です。ゲームへの没入度が高まるほどプレイ中に発する声や、キーボードやコントローラなどを操作する際に発生する音が大きくなり、特に夜間は近所迷惑になってしまう可能性が高いためです。
また、ゲーム実況動画の投稿者にとっては、動画の質向上のためにも、外部環境から入ってくる騒音なるべく排除したいものです。他の部屋や外部からの会話、テレビなどの家電の音、交通音、建設作業の音、PCやゲーム機、冷却ファンなどの音が大きいと実況者自身も視聴者も、動画内容に集中できません。
これは実況しないプレイヤーにとっても同じです。ゲームによってはBGMや効果音の変化がゲーム進行の手掛かりになることもあり、騒音によって集中力が途切れてしまうこともあります。いずれにしても、ゲーマーにとって快適なゲーム環境を確保するために、騒音は見過ごせない問題です。
騒音の基準は地域や時間帯によって異なります。環境省の定めによると、主として住居用に供される地域において昼間は55デジベル以下、夜間は45デジベル以下が基準値となっています。45~55デジベルは、静かな住宅地や深夜の市内・図書館やエアコンの室外機や静かな事務所の騒音レベルが目安です。一般的には60デジベル以上になると、人間が「うるさい」と感じるレベルになります。
ただし音の聞こえ方や感じ方は人によって異なるため、小さい音でも騒音と感じることもあります。
発生する音ごとにできる防音対策
騒音トラブルを予防するためには、発生する音ごとに防音対策をとることが有効です。
自分が発生する声や騒音の外漏れ防止に効果的なのは、防音カーテンやアコースティックパネルの設置です。防音カーテンは生地の裏に特殊なコーティングが施されたもので、中~高音域の空気を通して伝わる音に対して遮音効果があります。窓に設置することで、室内の音声を外に漏れにくくさせ、外部からの騒音も抑制します。
またアコースティックパネルは大量の繊維を薄く圧縮した構造で、高い吸音効果をもちます。部屋の中で音が反響するのを抑え、外部の騒音の侵入も低減させる効果があります。さらにドアのすき間を専用の防音材でふさいだり、ドアを防音効果のあるものに交換したりすることで、部屋への騒音侵入を防ぐ効果を向上できます。ただしカーテンやパネルは、工事や電車の通過音といった床や壁などの振動とともに伝わる音の減少には効果がないので注意が必要です。
PCやゲーム機の振動音に対しては、耐震マットの使用がおすすめです。耐震・防振マットを振動の大きい機器の下に敷くことで振動を吸収し、騒音をやわらげられます。また、サイレントキーボードやマウスを使用することで、入力時のクリックや打鍵で発生する音を小さくできるので、ゲームへの集中が途切れにくくなります。
完全な静寂を求める場合には、防音ブースや防音ボックスを設置することが有効です。さらに、ゲーム実況者の観点で収録動画の騒音を減らしたい場合には、適切なマイクを選ぶことも効果があります。無関係な音を拾わないよう指向性の高いマイクを導入することで、伝えたい音だけに焦点を絞った質の高い音声を取得できます。
さらにノイズキャンセリング機能を搭載するイヤフォンやマイクを使用することも有効です。ノイズキャンセリングはノイズ成分のみを抽出して、ノイズの逆位相となる音を生成し打ち消す技術です。ノイズを低減することで、メインとなる音声が聞き取りやすくなります。
防音室のある住宅に住む
自宅でとれる防音対策はさまざまですが、もっとも効果が高いのは専門の防音室を持つことです。
防音は壁、床、天井などすべての部分に対して防音・遮音・吸音などの対策をとる必要があります。カーテンやパネル、マットなどを用いることは有効ですが、あくまで簡易的な対応になります。家の立地や建材、時間帯や騒音の種類によっては、完全な音漏れを防ぐことは困難です。
ゲーム実況者やプロゲーマー、ゲーム愛好家など時間によらずにゲームを楽しみたい方にとっては、騒音を気にしながらのプレイはストレスにつながる可能性もあります。注文住宅であれば防音レベルを自由にカスタマイズした防音室をもてるのが魅力です。また、防音室があればゲームだけでなく、集中して作業したい時や楽器演奏、ホームシアターなどにも活用でき、快適な生活や趣味を楽しむ有効な手段といえるでしょう。
まとめ
部屋でゲームするときのおすすめの防音対策について解説しました。騒音の基準は地域や時間帯により異なりますが、住居用に供される地域において昼間は55デジベル以下、夜間は45デジベル以下が基準値です。これは静かな住宅地や深夜の市内・図書館やエアコンの室外機や静かな事務所の物音に相当します。ゲームプレイに伴って発生する声や操作音、機器振動音を小さくするには、防音・吸音・遮音効果のあるマットやカーテン、ドア、パネルを導入する方法があります。ただし完全な防音を求める場合には、防音室を持つことがおすすめです。
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引用元:https://www.cleverlyhome.jp/tachikawa